デジタルプリントを始めた当初、知人の依頼で故*Gary Phenoの開発した100%顔料インクの試作にかかりました。独自の研磨技術で作られる顔料インクは見事なまでの発色と耐候性を持ち合わせていましたが、プリンターヘッドのインクの詰まりが続き触媒の改良を何度か重ね完璧なインクとなりました。
*Gary Pheno ー 本来はイラストレーターとしてGreatful Deadのレコードジャケットのイラストなどを手がけていました。後年自分の作品をデジタルプリントする際、供給された中に満足するインクが無く、インク会社に勤めノウハウを学んだ後、100%顔料インクの開発にとりかかりました。
B&W デジタルプリント
大判B&Wプリントが本格始動。
"BowHaus" の白黒"改造"プリンターの事を会う方々に話していたのですが、メーカー主導・独占供給で選択の余地の無い閉鎖的な日本では想像できない様でした。
弊社はその成り立ちから『版画=カラープリント』を主体としてきたので白黒プリンターの導入は考えていませんでしたが、『そう云ったマシーンがあるなら見てみたい。』『大判の白黒デジタルプリントを作りたい。』と云う写真家達の声を受けたのと、欧米とかけ離れた写真プリント業界に閉塞感を感じていました。
そこで弊社の大型マシーン用に開発されたB&W顔料インクを入手し、本格的に写真プリントにも対応すべく始動いたしました。
BowHaus
デジタルプリントを始めた2001年当初、W. LAの写真スタジオ "BowHaus" にフィルムスキャンを委託していました。後日、カラープリンターを白黒プリンターに改造したと聞き見学したところカラープリンターを黒・トーンや色の違うグレー等のインクを装塡したマシーンを拝見し驚愕しました。 もちろんドライバーも自分達で改良し、プリントの仕上がりも銀塩写真をも凌ぐ素晴らしいものでした。
B&Wプリントのエキスパートであり、写真ラボとしては群を抜いたスタジオです。
デジタルプリント
( 890mm x 1200mm / Paper : Crane Museo 365g* 使用例 ) *現在は廃盤となっています。
当スタジオではA0サイズに近い35X47inch (890mmX1200mm)、厚手のデジタルプリント専用シートを基準サイズとしています。その基準サイズより無駄なく割り出したものを下記に表しましたのでご参考下さい。
もちろんそれら以外の紙面サイズ、画面サイズ、余白、またはロール紙を選択される事もご自由ですが、その場合のプリント価格は基準サイズより算出されます。
【デジタル用紙】
アーカイバルの[Moab Entrada Natural][Harnemule Photo Rag]*などは常備しておりますが、それらにおいては輸入品であり、またそれら以外の紙を指定される場合には取り寄せに時間がかかる事や価格に変動がありますのでご了承下さい。
*Harnemule Photo Ragの場合は上記のプリント価格に1割増しになります。(2020年1月)
【キャンバス】
当スタジオはキャンバスへのプリントに関しては積極的ではありません。どのメーカーのキャンバスもその性質上空気に触れる事によりガスを発生し、そのガスがインクと科学反応を起こす事が変色の原因であると考えられるからです。
画像処理
ファイル作成(色調整/ゴミ処理/損傷直し/画像張り合わせ等)……………¥2,500/1時間